スタッフブログ
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特注! オーダーメイドの部品を加工製作しました
2017-06-06
皿モミ加工されたビス穴
左右と下にミラー落下防止ツメ
ミラーの傷付き防止にパンチカーペット
こんにちは
アイソトープス製作所の玉城です。
今回は特注の金具加工について書きます。
カッコよく言えば「ワンオフ」や「オーダーメイド」や「カスタム
パーツ」ですね。
先日、とても良いお付き合いをさせて頂いている映像機器メーカー様
から、「ある部品」の製作ご依頼がありました。
以前にも何度か機器設置の金具加工や、大型LEDビジョンに関わる機器
設置工事の応援のご依頼を頂いており、今回も東京から金武町の弊社へ
のご依頼、本当にありがたい事です。
内容は
プロジェクターを天井裏に設置し、ミラーに反射させて床面に投影す
るために必要な部品が、既製品には無いので作って欲しいとの事です。
パソコンのモニターを設置する際に使用するモニターアームを利用
してミラーを取り付けるのですが、その際にはミラーとアームを固定
する金具の製作です。
設置された状態を勝手に想像すると…
室内にはプロジェクターもミラーもモニターアームも見えていない
状態になると思われ、とてもスッキリした空間になることでしょう。
ミラーは通常の構造だとガラスの厚みで光の屈折が起きたり、ガラス
表面でもわずかな反射があったりして見えにくい映像になってしまう
ので、「表面反射鏡」を使うのですが、これもサイズや厚みなどを
指定しての、特注品らしいです。
まず、ミラーのサイズに合わせ鉄板にアームと固定するビス穴をあけ、
サラビスと呼ばれる、頭が逆三角形のビスを使うので、頭が出っ張らな
いように窪みを作ります。(皿モミ加工)
そして、ミラーの落下防止のため、左右と下にツメを付けます。
両面テープや接着剤だといつか落ちる不安がありますから…
受注を頂いた際に
「鉄板は曲がりや捻りが無く、きれいな平面で!」
との指示がありましたので、溶接の熱による変形が起きないように、
落下防止ツメはアルゴン溶接を使用し強度を保ちつつ、最小限で付け
ました。
鉄板には錆びにくいように亜鉛メッキが施されているのですが、その
ままでは母材どうしを溶かして付けるアルゴン溶接は出来ないので、
溶接箇所だけメッキを剝がし、鉄の地肌を出してからの溶接になります。
そしてミラーの表面・裏面を傷つけないようにパンチカーペットを貼り、
塗装をして完成です。
翌日には東京へ発送しました。
特注品といっても、今回はシンプルな構造なので難易度は低かったの
ですが、ひと通りの手順を説明させて頂きました、
ありがとうございました。
